ジェムアルトがブロックチェーン分野に参入、あるいはブロックチェーンセキュリティ企業のライバルに

編集者注:ブロックチェーン技術の発展は、金融テクノロジー業界で広く注目を集めています。今年1月末には、世界的デジタルセキュリティ大手のジェムアルトがブロックチェーン企業シンビオントと提携したというニュースもメディアで大きく報じられた。デジタルセキュリティの世界的リーダーであるジェムアルトは、新しいテクノロジーがもたらす脅威を感じているようだ。ジェムアルトはこの脅威にどのように対応するのでしょうか?

デジタルセキュリティ大手のジェムアルトは今年1月末、ブロックチェーン証券取引のセキュリティレベルを向上させるため、ブロックチェーンの新興企業シンビオントと協力協定を締結したと発表した。ジェムアルトは、2014 年の収益が 25 億ユーロで、46 か国に 116 のオフィス、研究センター、サービス センターを構え、14,000 人の従業員を擁するデジタル セキュリティのグローバル リーダーです。

ジェムアルトのビジネス戦略担当副社長マーク马克•雅嘉巴斯基氏は、これはジェムアルトがブロックチェーンを理解するための第一歩であり、今回のコラボレーションを通じてブロックチェーン関連の製品やサービスをポートフォリオに組み込む方法を理解する第一歩であると述べた。

ジェムアルトはまだこの技術の探究段階にあり、ジャガバルスキー氏はブロックチェーン技術には2つの潜在的市場があると考えているという。

「私たちは、第一世代のブロックチェーンは金融サービス業界によって推進され、第二世代のブロックチェーンはモノのインターネットと組み合わされると考えています。

”
モノのインターネットも、ジェムアルトが積極的に開発している分野です。 2015 年 8 月、Gemalto は、オンデマンド接続ソリューション LinqUs により「2015 IoT Evolution Product of the Year」賞を受賞しました。

ジャガバルスキー氏は、ジェムアルトは既存の専門知識を活用して、これらの新しいユースケースを中心に新たなビジネスチャンスを開発していると述べた。

ヤガバルスキー氏が、ジェムアルトがいくつかのビットコイン取引プラットフォームに技術サポートを提供してきたと指摘したことは注目に値する。ハードウェア セキュリティ モジュール (HSM) により暗号化セキュリティを強化します。ヤガバルスキー氏は、どのビットコイン取引所が自社の技術を使用しているかは明らかにしなかった。しかし、ニューヨークに拠点を置くジェミニ取引所は以前、SafeNetと協力して同社のHSM技術を鍵保管の一部として使用していると述べていた。 SafeNet は後に Gemalto に買収されました。

プライベートブロックチェーンか許可型ブロックチェーンか?

ヤガバルスキー氏は、ジェムアルトはあらゆる種類のアプリケーションに関心を持っているが、より大きなチャンスがあるかもしれないスマートコントラクトやプログラム可能なコントラクトなど、特定のアプリケーションに傾倒していると述べた。

ヤガバルスキー氏はビットコインブロックチェーンの「匿名性」に反対しており、ジェムアルトはプライベートブロックチェーンや許可型ブロックチェーンに目を向け、自社の技術をそれらのタイプのブロックチェーンに適用しようとしていると述べた。プライベートまたは許可されたブロックチェーンを実行する組織は、トランザクションを処理するノードを制御します。

ヤガバルスキー氏は、ビットコインブロックチェーンの公開性がジェムアルトとの対立点であると述べた。

ヤガ・バスキー氏はこう語った。

「私たちはプライベートブロックチェーンや許可型ブロックチェーンに取り組む機会を探しています…私たちの技術は新しいアプリケーションに適用でき、金融業界が安全に取引を実行し、ユーザーのIDが安全であることを保証するという、これまで常に行ってきたことを行っています。」

協力か競争か？

ジェムアルトとSymbiontのコラボレーションについて、ヤガバルスキー氏は、ジェムアルトの顧客はブロックチェーンという新興産業への参加を当社に求めていたため、Symbiontとのコラボレーションはタイムリーでジェムアルトにとって有益であると述べた。

ヤガバルスキー氏は、ブロックチェーン ネットワークのセキュリティを確保しようとしている企業にとって自社の製品 HSM が魅力的な理由は、ブロックチェーンとジェムアルトのコア コンピテンシーが重なり合っているためだと考えています。

「当社は決済カード、決済チップ、鍵管理システムの開発において長い歴史を持っています。決済取引のセキュリティを確保する豊富な経験を持っています。」

ヤガバルスキー氏はさらに、ジェムアルトはブロックチェーン技術に関するセキュリティソリューションはまだ成熟しておらず、市場も未成熟であり、この市場のほとんどのプレーヤーは慎重に前進していると考えていると述べた。

彼は、この点において、ジェムアルトは BitGo や Gem などの他のブロックチェーン セキュリティ ベンダーに対抗できると考えています。

「私が見た限りでは、ビットコインとブロックチェーンのソリューションは間違いなくまだ初期段階にあり、開発と改善の余地が大いにあります。」

初期の対話

それにもかかわらず、ジェムアルトはまだこの新興市場に正式に参入していない。

ジャガバルスキー氏は、現在ジェムアルトの顧客の主な関心はブロックチェーンネットワークを最も効果的に展開する方法を理解することであり、つまりブロックチェーン技術をデータセンターに展開するか、プライベートクラウドやパブリッククラウドに展開するかについてまだ確信が持てていないと述べた。

「ブロックチェーンの潜在的な導入者のほとんどと話をしたところ、彼らは自社のデータセンターにブロックチェーンを導入するエンタープライズグレードのソリューションを求めていることがわかりました。」

Microsoft を例に挙げてみましょう。同社はAzure BaaS（Blockchain as a Service）プラットフォームを立ち上げ、企業や金融機関向けにブロックチェーンのテストプラットフォームを提供しました。

ジェムアルトはまだ調査段階にあり、ブロックチェーンをどのように展開するかについて明確な答えを出すことはできないが、ヤガバルスキー氏は、この新興市場が徐々に成長し、ジェムアルトが業界で競争する余地をもたらすと考えている。

ヤガバルスキーは次のように結論付けた。

「ブロックチェーンを基盤としたソリューションは急速に拡大すると信じており、ユーザーから選ばれるセキュリティサービス企業になりたいと考えています。」

元記事: http://www.coindesk.com/security-giant-gemalto-sees-two-waves-of-blockchain-adoption-forming/
ピート・リッツォ
翻訳者: プランタン
編集者: プランタン
出典（翻訳）：バビット情報（http://www.8btc.com/gemalto-blockchain）