5年以内に英国とアイルランドの金融システムから現金が消える

マスターカード英国・アイルランドのCEO、マーク・バーネット氏は、コペンハーゲンで開催されたマネー2020ヨーロッパ会議で、今後5年以内に英国とアイルランドから現金が消えるだろうと語った。今後はモバイル決済が普及すると予想されており、マスターカードは新たな非現金決済手段の開発を続けています。記事から判断すると、非現金決済の分野ではビットコインがマスターカードをはるかに上回っているようだ。今後は、消費者がサービスを提供する相手を選ぶことになります。

翻訳: Annie_Xu

英国とアイルランドのマスターカードの社長は、現金を持ち歩くことは金の袋を持ち歩くのと同じくらい時代遅れになるため、今後5年以内に両国から現金が消えると考えている。

マスターカード英国・アイルランドのCEO、マーク・バーネット氏は、コペンハーゲンで開催された世界最大の決済・フィンテックカンファレンス「マネー2020ヨーロッパ」で、現金は今後30年で馬車と同じくらい時代遅れになるだろうと語った。

「世界の85％が現金を使用しているため、我々は世界に先駆けています。今後5年間で、現金は基本的に消滅すると思います。もちろん、パターンは常に同じなので、いくらかは残ります。しかし、取引量で言えば、今後5年間でほとんどの現金が金融システムから消えるでしょう。」

既存のキャッシュレス決済
マスターカード社長：5年以内に英国とアイルランドから現金が消える

業界団体の決済協議会によると、英国では2015年に初めて紙幣や硬貨に代わって非現金決済が導入された。それによると、英国の消費者、企業、金融機関による現金の使用は昨年、全支払いの48％に減少した。

残りの 52% は、高額送金、デビット カード支払い、小切手などの電子取引です。

ペイメント・カウンシルは、若い消費者が現金への依存度を低下させていることもあって、2016年までに消費者取引の大部分がキャッシュレスになると予測している。

現金のない世界は美しい場所だ

マーク・バーネット

もちろん、これはマスターカードが望んでいることです。なぜなら、デビットカードやクレジットカードを使用する人が増えれば増えるほど、自社のビジネスが拡大すると信じているからです。

2 ペンス、1 ペンス、50 ペンスの硬貨が財布に山積みになっているというのは場違いに思えるでしょう。金の袋を運ぶのと同じくらい時代遅れです。

バーネット氏はキャッシュレスの未来についてのビジョンを次のように語る。

「マスターカードは、現金のない世界は良いことだと信じています。現金がたくさんあるところには、犯罪、ビジネス上の困難、汚職、低税率が多くあります。もちろん、この2つの間に因果関係があると言っているわけではありません。究極的には、現金のない世界は良いことだと私は考えています。」

テクノロジーが決済習慣に変化をもたらす

キャッシュレス化に関しては、バーネット氏にぜひ聞いてみてください。プラスチック製品は長年存在してきたのに、なぜ今が移行の重要なポイントだと言うのですか?

バーネット氏の返答はこうだった。

「大きな外的要因により変化が加速しており、その影響を真っ先に受けるのがテクノロジーだ」

これらには、非接触型近距離無線通信技術 (NFC) が含まれます。この技術は7～8年前から存在していましたが、地下鉄でクレジットカードやデビットカードが使われるようになったのは、マスターカードがロンドン交通局のシステムに導入されてからでした。これはこの技術の真の成長の兆候です。

「NFC の導入が進んでいます。人々は地下鉄に乗って、コーヒー、ランチ、飲み物などを購入しています。支払いの利用は 1 年で 5 倍の 500% に増加しました。システムから現金が急速に減っています。」

ポイントプログラム

カードをスワイプするよりも、ポケットから携帯電話を取り出すほうがどれだけ便利か、忘れずに自問してください。

バーネット氏はこう語った。

「支払い体験だけを言えば、両者にほとんど違いはありません。しかし、カードは単なるカードであり、ポイント獲得など、携帯電話で多くのことができるのです。」

同氏は、決済プロセスのどの側面に人々が最も興味を持っているのか、そしてそれをどのようにすればより便利にできるのかを誰もが探っていると語った。たとえば、携帯電話を使って支払いをするたびに、すべてのポイント プログラムが自動的にプリロードされます。このようにして、これらのポイントはリアルタイムで最大限に活用され、交換されることになります。

ほとんどの取引は携帯電話で行われる

マスターカードは、決済分野で先頭に立つために、モバイルベースの新たなイノベーションをテストしています。たとえば、請求書が届くのを待たずに、携帯電話でレストランの代金を支払うことができるアプリなどです。

また、彼らはセルフィー決済技術にも取り組んでおり、顔認識を使用して取引を認証したり、NFC技術が埋め込まれた指輪を使って支払いを完了したりしている。

彼は次のように結論づけた。

「決済の将来について何か言うとすれば、それは携帯電話への移行だと思います。数年後には、ほとんどの取引は携帯電話で行われるようになるでしょう。もちろん、これまで通り、カード決済や現金決済も少しは残るでしょう。しかし、その大部分は携帯電話に移行しており、今はより多くの消費者を獲得する競争に誰が勝つかという競争になっています。」

まとめると、ビットコインはこれらのイノベーションの分野ですでにマスターカードに勝っているようで、今重要な問題は、デジタルベースのモバイル決済の優位性への道において消費者が誰を選択するかということだ。