ナスダックとDAH、ASX向け証券決済システムを開発へ

クレイジーな解説：世界の金融業界はブロックチェーン技術に対して非常に楽観的ですが、ブロックチェーンが金融業界全体を変革する重荷に耐えられるかどうかは誰にもわかりません。これまでのところ、真に産業グレードと呼べるブロックチェーン アプリケーションは存在しません。言うまでもなく、ビットコインブロックチェーン自体にはさまざまな制限があります。他のほとんどのブロックチェーン プロジェクトはまだテスト段階にあります。プライベートチェーンは効率性の問題をある程度解決できるものの、既存の金融施設とどのように接続するか、従来の金融システムに何兆ドルもの資金がある中でゼロから始めることが本当に可能なのか、そして、予想外の結果がどれだけ生じるのか、これらはすべて現時点では私たちがコントロールできないことです。この観点から見ると、ASX は少なくとも勇敢な先駆者であるように思われます。

翻訳：公子

オーストラリアの主要証券取引所は、信頼できるシステムを使用して証券決済システムをアップグレードする計画を立てており、証券資金の送金に新興のブロックチェーン技術の使用を検討する可能性を排除していない。

ASXはナスダックと合意に達し、これにより米国の運営会社はシドニー・グループの証券決済プラットフォームをアップグレードすることになる。ナスダックがこのプロジェクトに関与する主な目的は、機能する新しい決済システムを構築することです。

ナスダックのボブ・グレイフェルド最高経営責任者（CEO）は先週、アナリストに対し、まだ発表されていないこの取引により「四半期の受注総額は過去最高」となるだろうと語った。

このニュースは、ASXが米国のブロックチェーン技術サービスプロバイダーであるDigital Asset Holdings（DAH）と協力し、オーストラリアの証券市場向けの清算・決済システムを設計すると発表した後に発表された。

ASX は、今後 3 年間で取引およびポストトレード プラットフォームをアップグレードする長期計画を立てています。ナスダックとスウェーデンのシノバー・ファイナンシャル・テクノロジーがシステムの一部コンポーネントを提供する。

DAH は、ASX の既存の決済システムである CHESS (Clearing House Electronic Subregister System) をアップグレードする可能性があります。これは、取引相手と法定株主の間で資金を移動するために使用する証券決済サービスです。

この動きは、多くの金融市場に膨大な低コストの計算能力をもたらすブロックチェーン技術の可能性に対する、世界の取引、清算、決済事業者の関心の高まりを反映している。これにより、中央機関が取引を記録する必要なく、取引相手間でデジタル資産を移動できるようになります。共有デジタル公開台帳を継続的に維持することで、参加しているすべてのチェーン間での取引を確認し、不正行為を防ぐことができます。

この技術の支持者たちは、この技術によって遅くて非効率的なバックエンド業務がスピードアップし、取引や決済のプロセスが改革される可能性があると述べている。

しかし、コンサルティング会社オリバー・ワイマンと欧州決済機関ユーロクリアが水曜日に発表した報告書は、「克服すべきハードルは大きく、最終的な結果は不明だ」と主張した。

報告書によると、市場運営者を確立するには、既存の支払いおよび決済システムのすべての機能を実装し、既存の規制を満たす標準を開発する必要がある。

同報告書は、ブロックチェーンの利点の多くは、ASXのCHESSのような中央政府の保管機関が市場で果たす役割を拡大することで実現できる可能性があると指摘している。

ASX は、ブロックチェーン技術を既存のシステムと連携して使用することをまだ約束していません。 「これはすべての利害関係者に利益をもたらす方法で行われる必要があり、オーストラリアにおけるポストトレード技術の使用に関する最終決定は2017年までに行われる予定だ。」

DAHは元JPモルガン・チェース幹部のブライス・マスター氏が率いており、同氏は昨日、IBMとゴールドマン・サックスがDAHに投資し、6000万ドル以上の資金を調達したと語った。