カナダロイヤル銀行、ブロックチェーンの試験を拡大し、国境を越えた支払いやスマートコントラクトも対象に

編集者注： 2月になり、世界各地の大手金融機関がブロックチェーンの実験に力を入れています。最近、JPモルガン・チェースは、この技術が取引プロセスを改善する能力を評価していることを明らかにした。今週、韓国の国民銀行はコインプラグと提携し、ブロックチェーン送金アプリケーションを検討した。中央銀行の周小川総裁はまた、中央銀行がブロックチェーン技術の応用を模索するために重要な力を展開することを明らかにした。昨年11月に初めてブロックチェーンパイロットプロジェクトの設立を発表したカナダロイヤル銀行もそのペースを加速させ、ブロックチェーンパイロットの範囲の拡大を発表した。

カナダロイヤル銀行（RBC）は最近、ブロックチェーン試験の範囲拡大を発表した。 RBCのデジタル化、決済、カード担当執行副社長リンダ・マンティア氏は、同銀行はブロックチェーン技術のさらなる応用を検討しており、試験は資本市場、国境を越えた決済、スマートコントラクトに重点を置いていると述べた。

時価総額と資産額でカナダ最大の銀行であるRBCは、昨年11月にブロックチェーンを消費者特典やロイヤルティ商品に適用するブロックチェーン試験を発表した。

マンティア氏は、RBCは銀行業界のベテラン企業として、銀行業界におけるブロックチェーンの認知度が高まっていると感じていると述べた。ブロックチェーン技術は一種の「金融インターネット」になると一般に考えられていますが、この技術の影響はまだ完全には解明されていません。

ブロックチェーンは銀行にとって呪いなのか、それとも祝福なのか?

ブロックチェーン技術は、従来の金融業界を変革する可能性を秘めています。多くの人は、それが銀行に取って代わり、銀行業務を自動化できるとさえ信じています。それで、それは銀行にとって脅威なのでしょうか?マンティア氏もこの点についての自身の見解を語った。彼女はこの状況を説明するために例を挙げた。かつては多くの人が、Amazon、eBay、PayPalのような次世代の革新的なサービスが実現可能になった場合、銀行は潜在的な応用を追求しなかったためリスクに直面するだろうと考えていた。

「テクノロジーの大きな進歩を見ると、誇大宣伝が必ずあることがわかります。投資の最初の 80% はおそらく何の成果も生まないでしょうが、最後の 20% が大きな変化をもたらします。つまり、誇大宣伝の最後には必ず何らかの変化が起こります。」

金融業界の多くの企業がブロックチェーンの調査レポートを発表し、銀行やその他の金融サービス業界にこの技術の発展に注意を払うよう呼びかけています。マンティア氏は、市場リーダーとして、RBCはリスクによってそれがもたらす機会を回避することはないだろうと述べた。

「誰もそれを逃したくない。（技術の）トレンドに従わなければ、取り残されてしまうだろう。」

ブロックチェーンの試験拡大

マンティア氏はRBCのリワード概念実証プロジェクトについて多くの詳細を明らかにしなかったが、ブロックチェーン技術の試験がRBCのロイヤルティプログラムにもたらす価値と重要性について説明した。

まず、マンティア氏は、ブロックチェーンはRBCが既存のロイヤルティ価値提案を顧客に効果的に伝えるのに役立つ技術であると指摘した。

「私たちは常に『あなたのポイントはあなたのお金です』と言っています。ですから、顧客を当社のリワードストアに限定するのではなく、ベストバイのような特定の小売業者にも参加してもらい、顧客がポイントを使って商品を購入できるようにしています。」

「お客さまに別の現金として使っていただけるよう、積極的に推進しています。」

彼女は、分散型台帳は、RBC が支払い方法に関する規則をより効果的に施行するのに役立つと同時に、RBC がパートナーとの相互運用性を高める手段も提供する可能性があると示唆した。

RBCの研究の歴史

マンティラ氏は、RBC がロイヤルティ プログラムを熟知していることで、そのテクノロジーを自社のエコシステム内で活用できるようになったと述べた。

RBC は R3CEV ブロックチェーン コンソーシアムのメンバーでもありますが、独自の非公開概念実証プロジェクトを構築することを妨げるものではなく、そうしているのは RBC だけではありません。

マンティア氏によれば、RBCは決済研究の一環としてビットコインを初めて調査したという。

マンティラ氏は、たとえ未知の領域に踏み込むことになるとしても、RBCはビジネスニーズに重点を置いて問題を評価する文化を作ろうとしていると語った。

「私たちは、純粋に何がそんなに興味深いのかを知るためにビットコインを調べることから始めました」とマンティア氏は振り返る。 「明らかに世界貿易の問題を解決しようとしていた」

マンティア氏のチームにとって、ビットコインは過去の決済技術の革新よりも印象深いものだ。しかし彼女は、RBCは現在、ブロックチェーンが最も大きなチャンスをもたらす可能性があるため、ブロックチェーンに重点を置いていると述べた。

「私たちは、この分散型の課題解決方法が未来かもしれないと考えています。しかし、未来がどのように発展していくかはわかりません。私たちは常に、それをどう活用するかを考えています。」

デジタルキャッシュ

マンティア氏はまた、RBCが決済商品ラインの拡大を検討していることについても話し、匿名または半匿名の「デジタル現金」が役立つ可能性があると指摘した。

マンティア氏は、ビットコインが将来デジタル通貨になる可能性があると思うかと尋ねられると、デジタル通貨の価値概念を信じていると婉曲的に答えた。

「オンラインショッピングをするときに現金は必要ですか？銀行口座を持たない人も必要ですか？特に世界経済向けに設計された通貨には需要があると思います。」

元記事: http://www.coindesk.com/royal-bank-of-canada-expands-blockchain-testing-beyond-loyalty/
ピート・リッツォ
翻訳者: プランタン
編集者: プランタン
出典（翻訳）：バビット情報（http://www.8btc.com/test-beyond-loyalty）